世の中色々なことが起こる。カッターナイフのような形をした写真の塔は、札幌市厚別区にある北海道百年記念塔である。札幌や近郊で小中学校時代を過ごした人なら一度くらいは行ったことがあるだろう。
高さ100mの25階建、昭和45年に竣工、設計は井口健という人だが僕はよく知らない。馴染みのところでは、札幌市営地下鉄の出入口を設計したとのこと。
この塔、以前は8階の展望台まで階段で昇ることができた。平成26年より老朽化を理由に立入禁止になっていたが、今年遂に取り壊されることが決まった。100年を記念する塔が築50年を待たずに取り壊されることになるとはね…。建築物は維持されることに意義があるとすれば何とも残念である。
都会の外れ、現代の廃墟にお別れを告げてきた。案内所の人は「今訪れるのは、30年前に来たことがあるとかそんな人ばかりだよ」と。